翻訳について
翻訳は、小説だけでなく、医療翻訳 科学翻訳、ビジネス翻訳などがあり、グローバリゼーションの中で、貿易の契約や特許などは英語で書かれることが必要。 日本語は文章がクリアでない、文化的推測を加えたり、元の日本語とは違った言葉を使ったりして、メッセージを伝えるよう努力してきた。 例えば、戦後と言っても、日本の歴史を知らない人にはそのままでは伝わらない。 日本語は“だれが、だれに、何をしているのか”わかりにくい。
どのようにして翻訳家になったか?
1968年2週間だけ松山市にホームステーして良い経験をしたので、1970年事前研修でベーシックな日本を学び、大阪万博で6カ月働くために来た。 それ以後どっぷり日本社会に浸かり、日本語が好きになった。 その後通訳学校へ通った。そこで、常に今起きていることやNEWSを学ぶことの大切さを学び、 自分は即時に訳す通訳に向いていないと悟り、じっくり言葉を選ぶ翻訳家になろうと思った。 1980年代から翻訳開始、主に消費者問題や経済の翻訳をした。
日本に対しての洞察
日本に40年いて、社会の変化を感じて来た。 1970年から1980年代は経済は安定的に成長を続け、ビルや車の増加、鉄道網の発達、空港が増え旅行や移動が容易になった。しかし、バブルがはじけ、社会が不安定になった今、日本は過渡期だと思う。 新しい考え方が必要。税制や社会制度の改革が必要。日本人は勤勉だが、政府は充分それに応えていない。 政府は、もっと外国人留学生や外国人労働者や研修生にとってもより良い制度を作るべき。
外国人の日本社会への貢献
外国人は、多様性や活力や新しい考えや物事の違うやり方を日本にもたらしている。 草の根レベルでは、日本人は外国人を良く受け入れている。彼らから受ける日本でのポジティブな経験は最終的の自国へ帰ることの多い外国人は、良い思い出を持って帰り、日本の好印象を広めるだろう。
講演の後、多くの参加者から、様々な質問が出たが、どれにも丁寧に答えられた。
スピーカーの見識の高さと、参加者の英語力や興味の高さが相まって、今年度の英語のイベントを締めくくるのにふさわしいものとなった。
(瀬戸)
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