イタリア日本駆け巡り25年 〜妻母歌手奮闘記〜

日 時: 平成18年5月27日(土) 午後6時〜8時
場 所: 青葉国際交流ラウンジ 会議室#5 (青葉区区民交流センター内)
参加者: 一般52名 ゲスト2名 スタッフ9名


 この日は朝から雨にもかかわらず、イタリアが大好き、殆どがイタリアを一度は訪ねたことがある方々が参加。佐藤のりこさんとご主人、アルド・カリファさんの自然で、それでいて中身の濃い、楽しいお話に耳を傾けた。

 のりこさんはひとりっこ。東京芸大を卒業後ミラノ・ヴェルディ国立音楽院を首席で卒業。ご両親は「可愛い子には旅をさせよ」という思いで、イタリア留学をさせたはずが、プッチー二国際コンクールで優勝、その後も数々のコンクールで受賞、キャリアを積まれ、ご主人様と出会い、お嬢さんに恵まれ、結果的に25年間イタリアと日本の間を年2度往復。イタリアへ留学当初は言葉が充分通じないことによる孤独感、家庭を持たれてからは、家族が離れて生活しなくてはならない期間の残した家族への心配と寂しさ、お子さんへ及ぼす影響等、他人はうらやましいと思われる生活も妻・母・歌手の立場からは奮闘の連続。

 しかし、エジプト生まれのイタリア人のご主人がやっと昨年(2005年)日本に移住を決心され、家族が一ヶ所に腰を据えられることにより、どんなに忙しい毎日でも、心を落ち着かせることができ、現在は幸せを満喫してしていらっしゃるとのことでした。ティーブレイク後の質疑応答で、アルドさんが日本移住を決心された理由を尋ねられて、イタリアに残す親戚、家も大切であるが、人生で何が一番大切であるかを考え、リスクもあるがどうしてもやりたいことを決断されたと。決断の上に人生がやってくるとも。今は日本に馴染もうと一生懸命。お話の内容は心理学者であるが、哲学的。

 全てお話は交代に。アルドさんのお話はのりこさんが日本語に通訳。お二人は精神的な高みと真実を追求する人生を今後もつづけたいと。会場は終始なごやかに、温かく、ユーモアたっぷり、仲睦まじいゲストのお話を楽しんだ。また最後近くになって、「帰れソレントへ」ともう1曲カンツォーネを歌ってくださった。

当日の会場風景