98回インターナショナルトークサロン

あふれるニュースの中で...

〜聞かせてくださいマスコミ批判〜

ゲスト: 富岡隆夫氏《「AERA」創刊編集長》

日 時:平成17528日(土)午後6時〜830場 所:青葉国際交流ラウンジ(青葉区区民交流センター内)
参加者:32名(一般21名、ゲスト夫妻、タウン誌記者、スタッフ8名)

 ゲストの富岡氏は新聞社でキャリアを積まれ、週刊誌「AERA」創刊編集長としての経験が新聞を見直す機会になったとも。今回は情報技術の飛躍的な発展により、情報手段が多様化し、あふれるニュースの中で特に新聞による情報の送り手であった立場で、入社された50年代の活字願望が強かった時代、60年代のカラーテレビ出現で新聞の危機を感じたこと、80年代の衛星テレビ放送によって世の中がガラッと変わり、社会主義の崩壊を呼んだこと、現在は双方向で受ける側が相手に伝わる時代を向かえたこと、情報のグローバリゼーション、テレビのデジタル化等、情報の変遷と実情をお話していただきました。

 現在新聞の購読は頭打ちであり、日本ではこの十数年購読料が上がっていない。世界の中で寒くて夜の長い国は比較的新聞の発行部数が多い。新聞の真実は後々歴史学者が判断することで、読まれること、親しまれることに重点が置かれている。‘報道はありのままを’でも公平中立はなく、新聞社の整理部主幹が決めている。用意していただいた資料では、新聞は9割が信頼でき、公平さは7割が評価、インターネット利用者の信頼できる情報源は新聞社であり、世の中の出来事を正確に知り、必要な知識を得るのに役立っているメディアは一般の新がトップで、NHKテレビが小差で続いているとのことでした。

ティーブレイク後の質疑応答ではマスコミに対して大変熱心に、真剣に取り組んでいらっしゃるとうかがえる多くの参加者から沢山の批判と要望をいただき、これからの報道のあり方や受け方の参考になったと思われました。ゲストは価値観の多様化により、ニュースの取り方が変わってきているので、一方的なニュースの送り方ではなく読者がニュースを選ぶようにしたいと、また受け手も多くのニュースの中からクロスしてその情報が真実かどうか見極めた方が良いとアドバイスしていただきました。田奈へ移転して初めてのトークサロンは充実していて、大変満足のいくものでした。

当日の会場風景