講演と演奏の集い

ヴァイオリンと私

1116日[講演と演奏の集い]の当日は天候は珍しく快晴で汗ばむほど、11月にしては暑すぎる陽気だった.

中国人バイオリニストの劉薇さんを招いて開催された講演と演奏の集い「ヴァイオリンと私」には約90人が集まって、講演と演奏に耳を傾けた。講演は文化大革命下に密かにヴァイオリンを学び、音楽大学に数千倍の倍率を突破して入学し、やがて日本に留学したが、挫折し、一旦は断念して帰国した。しかし自分が本当にやりたいことを見極め、再び挑戦し、江口隆哉氏に励まされ集中して勉強し、ついに博士号を取得した体験談は、劉薇さんの挑戦意欲を如実に物語るものだった。劉薇さんの勇気と迫力は、さりげない言葉の中でも聴衆に伝わり、感動を誘った。

また至近距離から、美しいヴァイオリンの旋律に耳を傾けることができた。モンゴルの民謡「牧歌」、馬思聡の「山歌」、日本の「宵待ち草」、「アヴェ・マリア」、「タイスの瞑想曲」などバラエティに富んだ曲を力強く魅力的に弾かれた。

演壇と聴衆の席との間に隔たりがなく、アットホームな感じで聞くことができ、聴衆も大変満足して帰られた。また彼女の演奏を聞きたいという声が多くの方から寄せられている。